オーブン料理

比べてみました グラタン・ドフィノワの作り方

冬はグラタンの美味しい季節ですね。
と言いながら、私はグラタンが苦手なんです😓

でも、家族は好きなので割とよく作ります。

シンプルで手軽に作れるグラタン・ドフィノワ

グラタンの中でも一番手軽に作れるのがこのグラタン・ドフィノワじゃないでしょうか。
なぜならホワイトソースを作らなくていいから。

皮を剥いたじゃがいもをスライスし、牛乳と生クリームで煮てオーブンで焼くだけです。

今回、このグラタン・ドフィノワの作り方をじっくり調べ直し、自分が一番作りやすいレシピを考えてみました。

グラタン・ドフィノワの作り方いろいろ

なんで急に作り方を調べ出したかといいますと、久しぶりに作ったら大失敗してしまったからなのです。

そちらについては後ほど。

さて、調べてみますと、レシピによって様々な違いがあって面白かったです。

じゃがいもをスライスする厚さ

5ミリ〜8ミリくらいに切る、というものもあれば、スライサーでスライスしているシェフもいて、人それぞれでした。

厚めに切る場合はオーブンで焼く前の下茹で時間が長めで完全にジャガイモに火が通るまで茹でてからオーブンやトースターで10分ほど焼く、というものがほとんどでしたが、

一方、薄くスライスする場合は下茹でなし、もしくはさっと茹でてあとはオーブンで火が通るまで焼き上げる、という作り方でした。

私が昔ならったのは前者の方法でしたので、今回は5ミリほどの厚さにスライスしました。

じゃがいもは水にさらしてはいけない?

グラタンドフィノワで重要なポイントになるのが、スライスしたじゃがいもを水にさらさないことです。

水にさらすとじゃがいものの澱粉質が流れてしまい、ソースにとろみがつかなくなってしまうのです。

ところが、いろいろなレシピを見ていると、特に海外、グラタンドフィノワの本場フランスのレシピでは水にさらしているレシピがいくつもあってびっくり!

理由はわかりませんが、絶対に守らないとダメ、と思っていた約束事が見事に破られていました。
じゃがいもの種類によるのでしょうか?
きっと大丈夫な理由があるのでしょうね。

じゃがいもを下茹でする、しない

先ほど厚めにスライスしたら下茹でする、薄くスライスしたら下茹でしない、と書きましたが、他にもこんなパターンがありました。

下茹でなしで最初からオーブンで

例えば、三国シェフのレシピは厚めに切ったじゃがいもを耐熱皿に並べ、上から牛乳と生クリームを加熱せずにかけてオーブンで45分焼く、というものでした。

オーブンでの焼き時間はかかりますが、これほどシンプルなレシピはないな、と試してみたくなりました。

さっと茹でてあとはオーブンで

また、とあるビストロのレシピは、まずスライサーでスライスしたじゃがいもを牛乳と生クリームでさっと茹でます。

そしてじゃがいもの風味と澱粉質を液体に移したら、すぐにじゃがいもだけすくい取って耐熱皿に並べ、残った液体を煮詰めてとろみを出し、ソース状にしたものをじゃがいもの上からかけ、チーズをのせて焼く、というものでした。

この作り方はかなり惹かれたので、今度試してみたいと思います。

牛乳と生クリームの割合

私の記憶では、ドフィノワは生クリームもチーズも要らない、と思っていたのですが、これが失敗の原因に。

じゃがいもを牛乳だけで茹でて作ったら、煮込んでいるうちからやけにもろもろし出して、オーブンで焼き上げていよいよ食べようとすくい上げた途端、下が水っぽくなっていました。これは明らかに分離している状態です。

キャラメルのババロアを作った時もそうでしたが、牛乳だけを煮詰めると分離するのですね。

昔のレシピも含めてドフィノワのレシピを調べてみましたら、生クリームと牛乳が半々、あるいは2:3や逆の3:2、生クリームだけのものなどなど。中には牛乳だけのレシピもありましたが、チーズが一緒に使われていました。

牛乳と生クリームの割合はお好みでよいそうですが、脂肪分って大事なんだな、と再認識しました。

チーズを使うか使わないか

調べた中ではチーズをのせるものが多かったです。

特に牛乳だけで作るレシピには必ずチーズが使われていました。

でも、牛乳や生クリームを煮詰めてさらに焼くとチーズのような風味が出てくるような気がします。

まとめ

失敗の原因を調べているうちにどんどん深掘りしてしまいました。まとめてみると

  • グラタン・ドフィノワはじゃがいもの澱粉質でソースにとろみがつくからホワイトソースを作らなくてもできる、シンプルで手軽なグラタン。
  • じゃがいもの厚さは1ミリ〜8ミリ。
  • 牛乳だけでなく、生クリームを使うレシピが主流。
  • 煮込んでから焼く方法と、オーブンで焼くだけの方法がある。

失敗の原因

私が失敗した原因で思い当たることもまとめてみました。

  • じゃがいもを牛乳だけで煮込んでしまったから?
  • 炒めた新玉ねぎを加えたから?
  • オーブン温度230度は高すぎた?
  • じゃがいもの量に対する水分(牛乳)が多すぎた?
  • じゃがいもの下茹でで煮詰め加減が足りなかった?

最後の煮詰め加減が足りなかったのが一番の理由かな、と思いましたが、それが生クリームを加えず牛乳だけで煮たために煮詰まりにくかったのか、じゃがいもの澱粉質がしっかり引き出されなかったからとろみがつかなかったのか、なぞです。

長文、お読みくださってありがとうございました。
最後にリベンジしておいしくできたレシピを載せて締めくくらせていただきますね。

グラタン・ドフィノワ レシピ

材料

耐熱皿 1個分
じゃがいも 1袋(今回は男爵を使用) 小5個 520g
A
にんにく 1/4片 みじん切り
塩 小さじ2/3
ローズマリー(フレッシュ) 小1/2枝
生クリーム 150g
牛乳 180g
胡椒 適量

オリーブオイル、塩、胡椒 適量

作り方

1. じゃがいもは皮を剥いて5ミリ厚さに切る 正味370g
2. 鍋に1を加え、Aを加えて火にかけ、沸騰したら弱火で蓋をせずに12〜13分、煮汁が半量くらいになるまで煮詰める。後半は鍋底にこびりつかないように混ぜながら煮て、ジャガイモに竹串が刺さればよい。
3. 耐熱皿にオリーブオイルを塗って2のジャガイモを網杓子ですくい入れ、煮汁を上からかけて塩、胡椒を軽く振る
4. 200℃上段で15分焼く

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Profile

吉川文子(よしかわふみこ)