茗荷谷でランチをした後、ケーキを食べに行きました。
播磨坂の桜並木が見える場所に位置するパティスリーレセンシエル。
イートインがあるということでこちらに決めました。
入り口からショーケースを覗くとケーキの数は残りわずか。
どうしよう、と相談してとりあえず中に入ってみました。
ケーキはどれもスポンジとムースやクリームが層になったスタイルで、どこかでみたことがあるような。。。
サダハルアオキのケーキに似ています。
それもそのはず、牛島シェフはそちらで修行されていたのだそうです。
リーズナブルなお値段
値段はどれも400円台〜500円台と最近のケーキの値段に比べると大変リーズナブル。
私はオレンジと塩キャラメルショコラのケーキ、娘は洋梨とカシスのケーキをそれぞれ注文しました。
ドリンクはダージリンと珍しいカカオティーにしました。
ケーキは少しずつシェアしてどちらも食べてみました。
オレンジと塩キャラメルショコラのケーキ
間違いのない組み合わせです。
オレンジのさわやかなムースに塩味が控えめに効いたキャラメル風味のチョコレートムースがよく合います。
オレンジのムースは軽く滑らかで、チョコレートムースは濃厚なのにキレのいい甘さでとても好みでした。
洋梨とカシスのケーキ
洋梨とカシス、フルーツの酸味と甘さのバランスがよく、香りがとてもよいケーキでした。
そしてこちらもムースの舌触りが滑らかで口溶けが非常に良かったです。
2種類とも、最近食べたケーキの中でもダントツのおいしさでした。
こんなにおいしいのに今時このお値段ってすごいと思いました。
ケーキの組み立て
フランスでは数年前から労働時間の制約が厳しくなったため、ケーキの形も手間のかかる1個ずつ仕上げるタイプから、時短になる大きく作って切り分けるタイプに変わっていたそうです。
今回食べたレセンシエルのケーキはシュークリーム以外、すべてこの切り分けタイプでした。
仕込み時間が短縮されますので作り手にとっては合理的な方法ですし、食べる側にとってもケーキを崩すことなく、上から下まで一緒に食べられるのは嬉しいですね。
ショーケース
切り分けタイプだけだとショーケースが単調に見えるかと思いきや、層の色のコントラストがそれぞれ違って見た目に楽しく、また、1個ずつのトッピングが丁寧に施されているので、とても美しかったです。
私が訪れた時間にはケーキの種類が少なかったのですが、全部揃ったらきっと華やかで目移りしてしまうんじゃないかなと思いました。
一つ残念だったのが、ショーケースの手前の花です。
ケーキが花で隠れてしまい、離れたところからだとせっかくの美しいケーキが見えなくなっていました。
カカオティー
珍しかったのがカカオティーです。
カップに近づくと、まるでココアかショコラショーを飲んでいるかのようなカカオ豆の香りをしっかりと感じられます。
そして口に含むとその香りを覆すような酸味のある味に驚きました。
これは確かにカカオのお茶です。
お店の名前「レセンシエル」はエッセンシャル(香り)を意味するフランス語だそうで、香りをテーマにケーキを作られる牛島シェフの思いがここにも感じられました。
私が注文したダージリンもポットの中で茶葉が大きくしっかりと広がり、丁寧に淹れてくださったのがわかります。
居心地のよい空間
播磨坂の桜並木のそばという好立地で、眺めの良さと居心地は最高です。
店内に流れるシャンソンに耳を傾け、テラス席で犬を連れたお客さんを見ていると、冗談ではなく、ここはパリ?
という錯覚に陥ってしまいそうです。
お店の方の接客も素晴らしかったです。
厨房はどこかしら?と帰りに店内を見渡すと、店の奥の窓からシェフがお一人でケーキを仕込まれている様子が見えました。
丁寧に作られた繊細なケーキをぜひまた食べに訪れたいと思いました。