師走に入りましたね。
発売中のオレンジページ掲載のお知らせです。
クリスマス特集号になっておりまして、その中から「発酵いらず&ポリ袋でOK 特急★クリスピーピザ」を担当いたしました。
かんたんでスピーディに作れるピザ生地と、それを使って作る人気の味のピザをご紹介しています。
企画のお話をいただいたのが、夏頃でした。
えー、もうクリスマス?
と驚いていたのがついこの間のことのように感じられます。
レシピ作りの約束事
こういった雑誌の企画には必ず、レシピを作る上での約束事が与えられます。
今回は次のような条件がありました。
・発酵不要(イースト不使用)であること
・ボウルを使わずにポリ袋で作れること
・粉は薄力粉か強力粉、どちらか1種類であること
・クリスピーな食感であること
まず、発酵なしでイースト不使用という点に関しては、ベーキングパウダーで作れることがわかっていました。
ポリ袋の方は、クッキー生地などを作ったことは過去に1〜2回あるのですが、ボウルで作ったものに比べると食感が今ひとつだったので、それっきりになっていました。
今回もポリ袋が無理だったら言ってください、と担当の方から言われていたのでどうしようかな、と迷ったのですが、せっかくなのでやってみよう、と試作をスタート。
ポリ袋で作るピザ生地
何度も試作するうちに少しずつ振り方や揉み方、生地のまとめ方、伸ばし方のコツが掴めるようになった頃には100枚くらい焼いていたでしょうか?
自分でもこれならいける!という生地が完成しました。
考えてみると、ピザはクッキーやパイ生地と違って、もともとこねる作業が必要なので、ポリ袋の中でもんだり振ったりしてもOK、というか、これが必要な作業なんですよね。
しかも生地を作るだけでなく、伸ばす作業まですべて袋の中でできるので、ボウルだけでなく、作業台も不要です。
袋の中で伸ばす、というのが意外にくせもので(笑)、そのままではべたべたとくっついてしまいますので、ある工夫をしています。ここが今回の推しのポイントのひとつなのです。
誌面をご覧いただけたら嬉しいです。
薄力粉?強力粉?
そして粉の種類はどれにするのか?
ピザ生地は本当は中力で作るのが一番作りやすいと個人的には思うのです。実際、普段私がピザを作る時に使っているのはリスドオルでした。
今回はどっちにしようかと考えて、ケーキよりもパン生地に近いピザだから強力粉だな、と単純に思ってしまったのです。
クリスピーな食感にするなら強力粉だろう、とも思ったので迷わず強力粉で行こう、と決めました。
強力粉で試作すること数十回。
パリッとした食感のピザが出来上がりました。
家族の評価もなかなかよかったので、写真とレシピの暫定版を編集の方にお送りしました。
クリスピーでもちもち?
私的にはこれでいい?と思っていたところ、編集の方から「おいしそうなのですが、パリパリすぎるように見えるので、もう少しピザらしくもちっとした食感にもできませんか?」とのお返事をいただいたのです。
クリスピーでもちっと?
相反するようでいて、実に的を得たお答えだったことに、なるほど〜、と思わず唸ってしまいました。
私の作っていたのはパリッとはしているものの、ピザというよりはむしろパイに近い生地だったのです。
もちっとピザらしく
それで今度は薄力粉に変えての試作が始まりました。
薄力粉にしてみたところ、こねて薄く伸ばしても強力粉ほど硬くはならず、もちっと感が出たのです。
食べてみると、これぞクリスピー、という食感になりました。
さらに、ピザらしさを出すため、縁をしっかり作りました。
ソースや具材が周りに流れ出るのを防ぐ壁にもなって一石二鳥でした。
レンジでかんたん!トマトソース
そして基本のピザソースといえばトマトソースですよね。
電子レンジで簡単に作れる今回のレシピ、スタッフの皆さんに大変好評でした。
試行錯誤のクリスピーピザでしたが、ピザというと、発酵からスタートしなくては、とちょっとハードルを感じていらした方にも、今回のレシピで焼き立てのピザをお楽しみいただけたら嬉しいです。