フライパン料理

鴨と北あかりのローストオレンジソース

家族の誕生日だったので、鴨を焼きました。

福食商店のマグレカナール

今回で3回目の購入になる、福食商店さんのマグレカナール。

数日前にAmazonで注文しておきました。

フォアグラムースのおまけ付き

回数を追うごとに千円ずつ値段が上がってどきどきしますが、冷凍しておけばいつでも食べられるので3枚セットにしました。
しかも、こちらはフォアグラのムースがおまけでついてきます。

何より、品質がよくて、これまでハズレがありません。

鴨の重さは?

こちらの鴨、アマゾンのページを見ると、1枚あたりの重さが310〜400gと書かれています。

100g近く差があるので、今回はどれくらいだろう、と気になります。

これまでは運良く毎回390g前後と、かなり重量感のある鴨が届いていましたので、今回もそれくらいかな、と思いきや、310g、315g、330gとこれまでよりもかなり小さめでした。

手にしてみると、明らかに大きさの違いを感じます。

鴨の焼き方

重さがこれだけ違うと、焼き加減も変わってくるんだろうな、と以前作った時のレシピを見ながら焼き方の作戦を考えました。

冷凍鴨は冷蔵庫で24時間解凍

まず、鴨を完全に解凍しておかなければいけません。

家族にいつ食べるかを確認し、昨日から丸一日冷蔵庫に入れておきました。

焼く30分前に冷蔵庫から出す

解凍できても、冷蔵庫で冷えた状態だとまた焼き時間がずれるので、焼く30分前に冷蔵庫から出しておきました。

冷蔵庫から出すタイミングも家族の帰宅時間を聞いてから決めます。

フライパンで鴨の脂身から焼く

いい感じで室温にもどったところで、さあ、いよいよ焼き始めます

まず、直径20センチのフライパンに塩の半量を振り、鴨を皮目を下にして入れます。

鴨の皮には、あらかじめナイフで格子状に切れ目を入れておくのですが、こうすると、鴨の脂が出やすくなります。

じりじりといい音が鳴り出したかと思うと、鴨の脂がフライパンに溶け出してきます。

ここからは跳ねるので、オイルネットをかぶせて焼きました。

油はね防止 ネット ガードネット 【日本製】燕三条

和平フレイズ フライパン 20cm IH・ガス対応

ひっくり返してアロゼしながら焼く

3分ほど焼いて、皮目にいい色に焼き色が付いたら、ひっくり返してもう片面も焼きます。

今度はオイルスクリーンを外します。ここから大事な作業があるからです。

出てきた鴨の脂を、スプーンですくって鴨の表面(皮目が上になっています)に絶えずかけてやりながら焼いていきます。

この作業をアロゼと言いますが、フライパンに接する面だけでなく、脂の熱によって上からも程よく火が入るのです。

直径20センチのフライパンを使うと、鴨の周りに適度に脂がたまるので、アロゼがとてもやりやすいです。

400gの鴨の時は5分ほどアロゼを続けましたが、今回は300gなので、3分で終わりにしました。

オーブンに入れて中まで火を通す

鴨をオーブンで焼くレシピをあまり見たことがないのですが、私はフライパンだけだと中まで焼けているか自信が持てないので、毎回オーブンで仕上げ焼きをしています。

前回、400gの鴨の時に15分焼いて、やや焼き過ぎ感があったので、今回は鴨が小さかったのも考慮して、8分にしてみました。

鴨と北あかりとソース、それぞれの10分

8分焼いて肉に触れてみたら弾力があったので、バットから取り出しました。

この後、即座にアルミホイル2枚重ねで肉をくるみます。

これで程よく余熱が入り、肉汁も落ち着いてきます。

一方、鴨と一緒に焼いたきたあかりは、バットに残った鴨の脂を軽く纏わせてから再びオーブンへ。

それぞれ10分ほど、鴨は寝かせて、きたあかりは焼き続けます。

そして、この10分の間に私は休まず、ソース作りに取り掛かります。

鴨のオレンジソース

と言っても難しいことはなく、材料を煮詰めるだけです。

フライパンが大事

ここで大事なのが、鴨を焼いたフライパンです。

肉を焼いたらサッと洗ってしまう、というのはNGです。

鴨の旨味がたっぷりついたフライパンでソースを作るからです。

その前に、大事な大事な鴨の脂を漉して、脂のアクのようなものを取り除きます。

そして、フライパンについた焼きカスは、ソースに混ざると苦味が出るので、ペーパータオルなどで拭き取っておきます。

オレンジ果汁とバルサミコ、醤油にフライパンから漉し取った鴨の脂とはちみつを加え、少し濃度がつくまで強火で煮詰めます。

口の広いフライパンで作ると、ちょうどよい煮詰まり加減になります。

グランマニエで華やかなソースに

とろみが少しついたらオレンジとグランマニエを加えてさっと煮て出来上がりです。

グランマニエはオレンジのリキュールで、クレープシュゼットなどにも使われます。

グランマニエがオレンジキュラソーと呼ばれるのに対し、同じオレンジリキュールでもコアントローはホワイトキュラソーと呼ばれます。

色の違いでわかりますし、香りもグランマニエの方が重厚な感じがします。

コアントローはどちらかというと、軽やかな香りのイメージです。

オレンジはさっと煮て

今回の反省点です。

オレンジを加えるタイミングが早すぎて、煮崩れてしまいました。

グランマニエと同じタイミングでよかったな、と思いました。

鴨のお相手は北あかり

じゃがいもの中でもきたあかりが好きで、あれば買ってきますし、生協で購入することも多いです。

北あかりについてはこちらの記事に書かせていただきました。

栗のようなじゃがいも きたあかりで作るフライパン蒸し焼き 収穫の秋に食べたい食材のひとつ、じゃがいも。 一年を通して食べますが、この時期、見かけると必ず買うのが「きたあかり」です。 きた...

甘くてほくほくで、とてもおいしいじゃがいもです。

男爵系なので煮崩れやすいですが、他のじゃがいもに比べて火通りも早いように思います。

ポテトサラダにも最適です。

オーブンで焼いている間に出てくる脂をきたあかりに吸わせたら。。。美味しさましましですね!

鴨をスライス

10分経ったので鴨を切ります。

本当は30分くらい寝かせておくのですが、待ってもらえないので(笑)

安定感のあるまな板の上に鴨をのせ、よく切れる包丁で切っていきます。

いつもここで迷うのですが、鴨のローストを切り分ける厚さってどのくらいがいいのでしょうか?

ついつい厚く切ってしまいます。

調べてみたら好みで良いそうなので、1センチくらいの厚さに切り分けました。

ローストビーフじゃないのでこれくらいもありですよね?

温めたお皿にサーブ

鴨、北あかり、ソースの準備が整ったので、いよいよ盛り付けです。

せっかくなので、お皿を温めました。

オーブンのそばに盛り付け皿を置いておいたので、ほどよく温まっていました。

300gの鴨でよかった

前回よりも小さくなってちょっとがっかりでしたが、実際に焼いてみると、こちらの方が焼きやすかったです。

焼きやすかった理由は

・解凍に時間がかからず、むらなく解凍できた
・フライパンでひっくり返すのが楽だった
焼き時間が短くて済んだ(時短になった)
・400gに比べ、生焼けの心配が減った

解凍から盛り付けまで、気が抜けませんでしたが、とても喜んでもらえたのでよかったです。

鴨と北あかりのローストオレンジソース レシピ

材料

2人分
鴨 315g
塩 小さじ1
じゃがいも(北あかり) 3個
塩、胡椒 少々
オレンジ 1個

ソース

オレンジ果汁 大さじ2
醤油 大さじ2
バルサミコ酢 大さじ2
鴨の焼き脂 大さじ2
はちみつ 小さじ2
グランマニエ 小さじ2

作り方

1. じゃがいもは皮を剥いて1センチ厚さに切り、耐熱皿にのせてラップをして600Wのレンジで3分加熱する
2. オレンジは皮を厚めに剥いて実を取り出し、皮を絞って果汁を取る 大さじ2
3. 鴨は皮目に格子状に切れ目を入れる
4. フライパンに塩小さじ1/2を振って3を皮目を下にしてのせ、上から塩小さじ1/2を振って火にかける
5. 脂が溶けて焼き色がつくまで3分ほど焼いたらひっくり返し、アロゼしながら3〜4分焼く
6. バットにオーブンシートを敷いて5をのせ、その周りに1を敷き詰める
7. じゃがいもに塩、胡椒を振って180℃のオーブン下段で8分焼く
8. 焼き上がったら鴨を取り出してアルミホイルで包み、じゃがいもはひっくり返してバットに広げ、180℃上段で10分焼く
9. 8の作業の間にソースを作る。5のフライパンから焼けカスを取り除き、グランマニエ以外のソースの材料を加えて2〜3分煮詰める。
10. オレンジとグランマニエを加えてサッと煮詰めて火を止める
11. 鴨をスライスして皿に盛り、じゃがいもとソース、オレンジを添える

Profile

吉川文子(よしかわふみこ)