こんにちは。
日に日に肌寒さを増してくる今日この頃。
紅玉も出始め、りんごのお菓子を作りたくなりますね。
ミルリトンとは
フランス北部、ルーアン地方発祥の「ミルリトン」は、タルト生地にアーモンド風味のクリーム(アパレイユ)を流し込み、オーブンで香ばしく焼き上げるシンプルなデザート。
フルーツを入れて焼くこともありますが、基本はタルト生地やパイ生地に、このアパレイユを流し、粉糖を振ってシンプルに焼き上げます。
今回は、電子レンジで簡単に作れるりんごのコンポートを詰めて焼いてみました。
サクサクのタルト生地と、甘酸っぱいりんごのコンポートがアーモンドの香ばしいクリームと層をなし、シンプルながらも奥深い味わいが楽しめるお菓子です。
ルーアンとアミアンのミルリトン
ミルリトンはルーアン以外に、ピカルディ地方のアミアンでも作られています。
ルーアンのミルリトンは、表面の粉糖が溶けて艶やかに焼き上がるのが特徴ですが、
アミアンのミルリトン(ミルリトン・ダミアン)は、それよりも粉糖をたっぷり振って、焼いても溶けずに残るため、表面が白く焼き上がるのが特徴です。
どちらにしても美味しいのは間違いありませんね。
オーボンビュータンのミルリトン
私がこのお菓子を知ったのは、オーボンビュータンの河田シェフの本がきっかけでした。
見るからにおいしそうな焼き菓子で、ぜひ作ってみたい、と思ったのです。
レシピを見ると、実にシンプルな材料と作り方でしたが、ひとつひとつの工程に約束事があり、伝統菓子はあるべき姿を守ってつくられるべきものなのだな、と思いました。
ポンポネット型
ミルリトンにはポンポネット型という型を使います。
タルトレット型とマフィン型の間のような形で、底が丸みを帯び、タルトレット型よりも深さがあり、中身がたっぷり入るようにできています。
これを作るためにわざわざかっぱ橋に行って、ポンポネット型を購入したのは今では懐かしい思い出です。
ミルリトンのアレンジ
伝統菓子に敬意を払いつつ、今回は私流にアレンジしてみました。
アレンジ1
ポンポネット型は使わずにタルト型を使用。
ポンポネットに生地を敷き込むのは難易度高めなんですよね。タルト型に敷き込む方が楽なので、今回はそちらにしました。
アレンジ2
りんごのコンポート入り。
先にお話ししましたとおり、本来のミルリトンは生地とアパレイユだけで焼き上げるのが基本です。
アレンジ3
アパレイユにバターを使わず、オイルで作るレシピにしています。
タルト生地にバターをたっぷり使い、りんごのコンポートも入っていますので、アパレイユは軽いものにしました。
焼きたての「りんごのミルリトン」は、ほんのり温かいまま食べると甘さと香りがより引き立ちます。
冷めてからも美味しく召し上がれますので、手土産にもおすすめです。
秋のティータイムやおもてなしのデザートとして、温かい紅茶やコーヒーと一緒に召し上がってください。
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