りんごも旬を過ぎ、紅玉ともしばらくお別れです。
冷蔵庫に大きなふじが7個残っていました。アップルパイにしようと取っておいたのですが、夜も遅くなり、フライパンでソテーするのが少し面倒に感じられました。
そこで、オーブンで焼きりんごを作ることにしました。
切ったりんごに砂糖とバターを散らしてオーブンに入れれば、後はオーブンが勝手に調理をしてくれるので、空いた時間で他の仕事もできてしまいます。
7個分のりんごを片っ端から皮を剥いて櫛形に切っていったら、山のようになりました。
これに合うサイズの型はどれかしら?
とキッチンを見回すと、クリステルのフライパンが目に止まりました。
クリステルのフライパン
クリステルのフライパンを購入したのはかれこれ30年近く前でしょうか。
当時、クリステルの人気はすごくて、他にもいくつか鍋を使っていましたし、同じチェリーテラスで取り扱われているバーミックスも持っていました。
その後、いろいろな鍋に出会い、今うちにあるクリステルの製品はこのフライパンのみになりました。
フライパンとしてというよりも、浅型鍋として使うことが多く、すき焼き鍋にもちょうどいい大きさです。
果たして、今回大量に剥いたりんごがこの鍋の中に収まるのか?
当てが外れてしまうかも、と思いつつ、1枚1枚並べていくと、ぴったり収まりました!
焼きりんごからタルトタタン
タイトルにタルトタタンと書きましたが、実はこの時点ではタタンを作るつもりはなく、「焼きりんご」として楽しむつもりでした。
りんごと砂糖とバターだけでも十分おいしいのです。
ところが、焼き上がったりんごを見たら、この上にパイ生地をかぶせて焼きたい衝動にかられてしまいました。
というわけで、急遽タタン作りに取り掛かりました。
フランスのタルトタタン
タルトタタンといえば、表面が飴色に輝いているイメージが強いですよね。
私もタタンを作るならぜひそうしたいと思い、最初にまずカラメルを作るところから始めます。
ところが、今回は焼きりんごをゴールにスタートしていますので、そもそも鍋にカラメルを敷いていなかったのです。
なので、どんなタタンになるのかな、と思いつつ、作業を進めていきました。
焼きりんごの上にパイ生地をかぶせて焼くこと1時間。
期待と不安の入り混じった気持ちでいざひっくり返すと、きらめくような光沢はありませんが、りんごはしっかりと飴色になっていました。
そして、フランスのカフェの特集などでよく見かけるタルトタタンは、少し黒ずんだような小豆色をしていて、表面がきらきらしてものではなかったのを思い出しました。
形も高さのある台形というよりは、平べったいイメージです。
タルトタタンはお店によっても特徴がよく出るお菓子なので、見比べたり、食べ比べてみるとたのしいですね。
10年以上前、神楽坂に住んでいたころには、おいしいタルトタタンを食べられるお店が近くにありました。
言わずと知れたカー・ヴァンソンと、もう一つはカトリーヌ・ドゥ・メディチという矢来町口にあったお店です(カトリーヌ・ドゥ・メディチは閉店されたそうで残念!)。
どちらも飴色りんご系できらきら系ではなかったように記憶しています。
タルトタタンの型
完成したタルトタタンのサイズは直径25㎝、とびっくりな大きさに焼き上がりました。
切り分けたときのこのサイズ感もフランスっぽい感じがして、かなり気に入りました。
タタンは本来、マンケ型という型を使って作るのですが、今回は鍋を使いました。
取手の取れるフライパンや、バットなど、オーブンに入るものならなんでも構いません。
オーブンに入れてひたすら焼けばいいお菓子なので、気軽につくっていただけたら嬉しいです。
タルトタタンのレシピと動画はこちら
よろしければ以下よりご覧ください。動画はタルトタタンの作り方17分、パイ生地の作り方10分の2本だてになっています。