こんにちは。
今日はお菓子教室でした。
デザート前のランチにカスレを作りました。
この時期になると食べたくなる料理です。
カスレと聞いて思い出すのが、10年くらい前、日比谷のオーバカナルというビストロで食べたカスレです。
それまでは、肉と豆のトマト風味の煮込み?くらいに思っていたのですが、こちらのカスレを食べて、本場の味を体験し、そのボリューム感に圧倒されたことを思い出します。
私の作るカスレは、そちらに比べるとぐっとあっさりとした仕上がりです。
こだわったのは、仕上げにパン粉を振ってオーブンで焼くことです。
これだけで本場のカスレに一歩近づけるんじゃないかな、と勝手に思っています。
カスレとは?
カスレは、フランス南西部の伝統的な煮込み料理です。名前の由来は、この料理を作る際に使われる「カソール」と呼ばれる陶器の鍋から来てそうで、肉や豆がたっぷりと入ったボリューム感と、香ばしいパン粉が焼けた香り。じっくり煮込まれた素材の旨味が広がります。
冬の寒い日にぴったりな一品で、オーブンで焼き上げることで香りや食感がさらにアップ。
シンプルな調味料で素材の味を引き出します。
今回は、金時豆や豚肩ロース肉、ソーセージを使った、家庭で手軽に作れるレシピです。
カスレ作りのポイント
- 豚肉は焼き色をしっかりつけることで旨味を引き出し、香ばしい風味が加わります。
- ブーケガルニや白ワインを使うことで、深みのある香りが料理全体に広がります。
- パン粉をトッピングするのもカスレならではの楽しみ方。オーブンで焼き上げることで表面がカリッと仕上がり、食感のアクセントになります。
カスレに欠かせない豆
カスレの特徴といえば、たっぷりの豆が加わることで生まれる食感とほのかな甘みです。
フランスでは白インゲン豆が使われることが多いですが、今回は金時豆を使いました。
金時豆は煮込むことで柔らかくなり、カスレの濃厚なソースとよく馴染むため、本場の味に近い仕上がりを楽しむことができます。
市販の金時豆の水煮を使っても構いません。
今回は、年末に生徒さんからいただいたおいしい金時豆を圧力鍋を使って煮て使いました。
市販の金時豆の水煮を使う場合
市販の金時豆の水煮は、すでに柔らかく煮てあるのでそのまま使うことができます。
- 水煮液を軽くすすぐ:缶詰やパックに入った金時豆はそのまま使うと少し重い味になるので、ざるにあけてさっと流水ですすぎ、水気を切っておくと良いです。
- 豆の食感を確認する:市販品の豆は商品によって柔らかさが異なることがあります。豆が崩れやすい場合は、最後のオーブン焼きの前に軽く散らす程度にすると綺麗に仕上がります。
レシピ
材料(4~5人分)
- 豚肩ロース肉塊:1本(約530g)
- 塩:小さじ1.5
- 胡椒:適量
- 小麦粉:適量
- オリーブオイル:大さじ2
- にんにく:1/2片(粗みじん切り)
- 玉ねぎ:1個(薄切り)
- 人参:1本(皮を剥き、5mm厚さの輪切り)
- ソーセージ:8〜10本(一人当たり2本)
- 白ワイン:1/2カップ
- トマトペースト:1個
- ブーケガルニ:1個(市販のものを使用)
- 水:200ml
- 金時豆の水煮:200g
- パン粉:適量
下準備
- 豚肩ロース肉を4cm角に切り、塩小さじ1と胡椒を振りかけておく。
- 肉に小麦粉を薄くまぶす。
- 野菜(玉ねぎ・人参・にんにく)をそれぞれ切って準備する。
- ソーセージは軽く焼き目をつけておくと、香ばしい仕上がりになる。
作り方
- フライパンにオリーブオイルを熱し、小麦粉をまぶした豚肉を加え、中火で全面にこんがりと焼き色がつくまで炒める。一度取り出しておく。
- 同じフライパンに玉ねぎ、にんにく、人参を加え、野菜がしんなりするまで炒める。
- 焼き色をつけた豚肉をフライパンに戻し、白ワインを加えて煮立たせる。アルコール分を飛ばしたら、トマトペーストとブーケガルニ、水を加えて軽く混ぜる。
- フライパンを中火で3~5分煮込む。その後、ソーセージを加えてさらに5分煮込む。
- 耐熱皿4〜5枚に4の具材を均等に分け入れ、金時豆を散らす。
- パン粉を全体にたっぷり振りかけ、好みでオリーブオイルも回しかけて190℃に予熱したオーブンで約12分焼く。表面がこんがりときつね色になったら完成。
美味しく仕上げるコツ
豆はすでに火が通っているため、最後に加えるだけで十分です。
また、ソーセージは長く煮込むと破裂したりするので、仕上げに加えてさっと煮て、オーブンで焼きます。
オーブンの温度は高温になり過ぎないほうが見た目がよいです。
パン粉を振って焼く際は、オリーブオイルを軽く振ると、香ばしさが増してきれいな焼き色がつきます。
カスレと一緒に楽しむアイデア
カスレはそれ自体が十分ボリュームのある一品ですが、シンプルなバゲットや赤ワインと合わせるとさらに美味しさが引き立ちます。
今回は、レッスンメニューの一つだったビスケットスコーンを添えました。